仕事がら「会社が生き残るポイント」について考えることがよくある。
これまで自身が在籍した5社中3社は既に存在していない。
「会社の存続は難しい」ことは身を持って理解している。
会社は存続の危機に遭遇しても、それを乗り越えれば生き残る。そうでなければ消滅する。
生き残るためには、
「環境変化に適応=生き残るための条件を整えて実行する」
ことがすべてである。
であれば、
「会社が瀕死の状態になる前に、なんらかの手を打つことができれば良い」
ということになる。
ただ、その条件のすべては各社各様であり、実行できるかどうかも「会社固有の能力」と言える。
できる会社はできるが、できない会社は絶対にできない、ということだ。
在籍企業の内、生存している会社には共通していることがある。
それは「変わることができている」ことである。
ビジネスの中身が変わる、売り方が変わる、人が変わる、組織が変わる など。
本来、会社は人間と同じように生命維持のための「新陳代謝」をはかり、細胞というべき組織・人を活性化させている。
しかしながら「新陳代謝」できない会社もある。
そのような会社のよくある現象・ケースを挙げる。
●客の変化・ニーズを無視し、改善の必要性があっても、何も問題ないかのようにこれまでと同じことを続ける。
●良し悪しではなく、社内の声の大きい人の意見が優先される。
●(結果的に)変わることを遅らせる人がいる。この人は既に老害である。
●役職ポストが固まっており、若手が上に上がる機会はほとんど無い。組織が完全に硬直化している。
●新人の3年以内退職率が高い。「高い」という認識だけで何も手を打っていない。
こんな会社は要注意である。
上記のようなことが本当に会社で起こるのかという疑問もあるかもしれない。
「社内常識」と「世間常識」との乖離は簡単に起こる。
「(異常なのに)我が社では普通」となり、本来はたらくべき神経が麻痺して認識できなくなる会社は意外と多いように感じる。
なんらかの理由で 「新陳代謝」ができなくなっている場合、
古い細胞がそのままとなり、 成長が止まり、いずれ機能低下し、最悪で倒産・廃業する。
よりスムーズに環境適応をはかるためにも、
「会社の新陳代謝」は意識的に進めていく必要があるだろう。