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No.204 松下村塾にみる【人材育成の本質】

● 吉田松陰とは?

「松下村塾」で有名な吉田松陰は、個人として優れた功績を残したり、成功を収めたわけではありません。

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今でも、その名を知る人は多いですが、
松陰の生まれ故郷の山口では「高杉晋作の方が有名人、大きな功績を残した人」とされています。

吉田松陰は、
脱藩、密航、暗殺計画、度重なる投獄など、失敗続きの人生。。。

だからと言って、
まったく価値の無い人だったのか、、、
ということではありません。

吉田松陰には、誰にも負けない、最大の功績があります。

それは「優れた後継者を育てたこと」です。


独りの人生において「仕事の成果への評価」として、

カネを残すは【下】、仕事を残すは【中】、
そして、ヒトを残すは【上】 という言葉があります。

※参考まで、
感動を残すは【最上】、と誰かが付け加えていました。


その志を受け継いだ塾生・門下生たちが、幕末から明治維新期に活躍し、日本を変えていきました。

● 松下村塾とは?

松下村塾は、長州・萩の片田舎、小さな私塾から始まりました。
僅か2年の期間でしたが、多くの塾生・門下生を抱えました。

松下村塾が無くなった後も、塾生・門下生は、吉田松陰の教えや日本を変えていくという志を忘れませんでした。

それが、内閣総理大臣2名(伊藤博文、山縣有朋)や、近代日本の礎を築いた明治政府の重役など、多くの人材を輩出していくことになります。

● 吉田松陰の教えと教育方針

松下村塾での吉田松陰の教えと教育方針は、実に生々しく、きめ細かいモノでした。

吉田松陰は入塾希望者に「なぜ学問をしたいのか?」とよく聞いたそうです。

その問いに、門下生だった人の多くは、
「書物が読めないので、稽古して読めるようになりたい」と答えたそうです。

すると松陰は、
「書物なんかは心掛けさえしておれば、実務を覚えるなかで自然と読めるようになる。ただ読めるだけの学者になっては駄目だ。人間、実行が第一である」と伝えていたようです。

吉田松陰は、塾生・門下生たちに対し【実行第一】を頻繁に述べており、「学問とは行動を伴ってこそのモノである」としていました。

「至誠にして動かざるもの未だこれあらざるなし」という孟子の教えを自身の座右の銘としたほどです。

● 松下村塾は僅か2年

吉田松陰が主体となり「松下村塾」で教えていた期間は僅か2年です。
しかも、門下生たちが集まり松下村塾の最盛期と言われた期間は僅か1年だけ。
塾生が集まりだし、塾舎を新たに広くして、正式な「松下村塾」の形になったのは松陰が投獄されるたった1年前のことでした。

つまり、私達が伝え聞いている「松下村塾」とは、門下生たちによる吉田松陰の教え・志をを受け継いできたモノのようです。

それゆえ、長州の萩という辺境の田舎、小規模な私塾から、幕末と明治維新期に多くの人材を輩出したのは、ある意味で【奇跡】と言えます。

● 長所を伸ばし自覚を促す

松陰は人を疑わず、【人の善を見ること】を大切にしていました。

松下村塾の塾生には高杉晋作を筆頭にクセが強く、頑固な一面を持った人々も多くいました。

維新の三傑の一人、桂小五郎(木戸孝允)が高杉晋作の人の話を聞き入れない頑固さに手を焼き、松陰に手紙で「高杉晋作になんとか言ってやって欲しい」と言ったほどです。

しかし松陰は、「その頑固さが高杉晋作の魅力であり、矯正すれば彼の良さが消えてしまう」として逆に桂小五郎をなだめてしまいました。

高杉晋作が入門した当時、その鋭気な性格を評価しつつも学問に弱点があると見抜いた松陰は、高杉晋作が幼き頃から知る仲だった久坂玄瑞をライバルに仕立てあげ、事あるごとに久坂玄瑞を褒めました。

内心面白くなかった高杉晋作は燃えるように学問に励み、みるみるその才能を開花させていった逸話は有名です。

悪い部分は見抜いたとしても、基本的に良い部分をしっかり理解できていれば、それを伸ばすというのが基本的な考えだったようです。

● 参加型の議論と討論

私塾というと、教える側が永遠と眠くなるような説教臭い話を「講義形式」でやることをイメージします。

しかし、松下村塾では集団を相手にする「講義形式」をとることもあれば、また「違った形式」をとることもありました。

基本は「参加型の議論と討論」が中心で、決まったカリキュラムは特になく、それぞれの目的とペースに合わせて進めました。

議論と討論は、最初から活発なモノではなかったようです。

今もそうですが、この時代の若者も、「自分から積極的に話す」という人は少なく、議論は慣れておらず、あまり話さない。
それを物足りないと感じた松陰は工夫を凝らしていったようです。

講義は1対1の形式(塾生対塾生)の形をとることもあれば、一人の塾生が順番で多数の塾生を相手に講義を行ったり、「対策」と称して松陰から出された課題に作文のような形で塾生が提出し、それを添削する方法もありました。

任意の読書や自習の時間もあり、連絡事項があれば壁に貼り付けていたといいます。

高杉晋作が書いた対策(課題提出)が現存しており、その答案用紙は松陰の添削で真っ赤っ赤。
しかも、二人の間を3往復し、最初は「読む気がしない」とまでこき下ろしておきながら、最後にはきっちり「これはまさしく我が国の文」と松陰の大絶賛で締めくくったそうです。

● 共に学ぶ

講義は時間割もなく、登校の義務さえナシ。

テストなし。通信簿のようなものはあったようですが、それほど重要視もされておらず。

塾生が集まると講義が始まる。その講義は塾生同士はもちろん、松陰も加わっての活発な議論が中心。

決して口うるさく注文はつけず、一人ひとりの自主的な参加意識によって維持されていた松下村塾は身分や年令による縦割りの意識、上下関係を一切捨て去り、自由闊達な議論と討論が行われたと言います。

高杉晋作が江戸遊学のときに吉田松陰が佐久間象山宛に紹介文を書いています。そこでは、高杉晋作を「友人」としており、門下生や弟子といった表現は一切使いませんでした。

松下村塾では、教えるのではなく「共に学ぶ」という謙虚な姿勢が大事にされていたようです。

そこには、今にも通じる「学ぶ」本質があるのでは、と考えます。

人材育成の本質は今も同じであり、
「松下村塾の育成システムと工夫」は現代でも十分に参考にできると思います。

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No.203 サッカーからみた 強い組織・チームづくり

◼ 競技スポーツの進化はスゴい

競技スポーツは常に進化しています。

オリンピックなどの世界大会では、常に新記録が生まれます。
「この記録は、しばらくは破られないのでは。」という記録も、ある日アッサリと破られたりします。

現在のスポーツでは、人間の動作や試合展開などのデータをコンピューターで解析し「上手くいくための最適な解を導きだす」という科学的な方法論がほとんどのスポーツで導入されています。

以前までの「相手との単純な勝負」ではなく、試合前から研究合戦がスタートします。
その流れで、記録を伸ばすため、勝つための新たな理論が次々と生まれていきます。身体能力強化の効率的なトレーニング方法など、実践できるように常に研究されています。

◼ サッカーの組織・チームづくりを見る

自分はサッカーが好きで、関心を持ち始めた10代の頃からこれまで、サッカーというスポーツの進歩の過程をずっと見続けています。(サッカーは経験者ですが、プレイヤーとしてはダメです。)

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例えば、過去の最強チームが、現在の上位チームと対戦しても、ほぼ相手にならず負けます。
現在の強いチームは、プレッシング・バス効率・ポゼッションの考え方を駆使し「ボール支配率」を上げるなど、高度なレベルで試合をコントロールします。過去の最強チームはおそらく何もできないまま負けることになるでしょう。

それくらい「サッカーの質・レベル」が違います。

サッカーも科学です。
相手を研究しつくし、相手の強みを消す、相手の裏をかく、試合を支配する、など様々なシミュレーションを試合前に行い、チームのフォーメーションや戦い方に反映させます。

サッカーには、「戦術」と「ディシプリン(Discipline)」という言葉があります。
この二つの要素がチームの特徴を決めます。


戦術とは「戦い方」です。

例えば、あるチームの戦術=戦い方として、

●フォーメーションは4・4・2(DF4人、MF4人、FW2人)で、守備を厚くして全体のバランスをとる。
※(他-例)3・5・2 中盤を増やし、試合をコントロールする。サイド攻撃をより強くする。

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●攻撃は相手のサイドを崩すことを重点とする
 試合中、攻め方を絞る。重点でやり続けることで、最後は成功確率の話になる。※ただ攻撃のやり方が偏りすぎると、相手に対応されて無効になっていく。

●守備はゾーンプレスを主とする。
 特定のエリアで複数人数をかけて組織的に守る。相手ボールの際に組織的なプレスにより、パスコースを限定させ、ボール奪取する。

など。


ディシプリン(Discipline)とは、チームとしての「共通理解」あるいは「約束事」です。

チーム戦術を機能させるための「約束事」を緻密かつ具体的に決め、試合内で選手が実践していきます。

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例えば、具体的には、

●フォワードが前線でプレッシャーをかけ、敵陣内てボール奪取、最小回数のバスでボールを動かし、ゴールを狙う。

●相手が速攻をかけてきたら、ボールの出所を3人の守備をかけて潰し、速攻のスピードを遅らせる。

●自陣で相手のボールを奪った後は、必ずワンタッチで回し、素早くリスクを回避する。

など。


サッカーは、「戦術」でチームの戦い方の大きな方向を定め、「ディシプリン(Discipline)=約束事」で機能させるのが、基本プランとなります。
「戦術の適合度」と「約束事の徹底レベル」がサッカーの質・レベルとなり、「勝利という結果」につながるかどうかを左右していきます。
※ただ、相手の戦術が自チームの上をいけば、途端にプランは崩れます。

以上により、チームは「組織化」され、その戦術・約束事のもと、試合は展開していきます。

◼ 会社の組織・チームづくりを見る

コンサルという仕事の視点から、サッカーの「組織・チームづくり」はビジネスの世界に通じるモノがあると考えています。

それは、会社における「組織・チームづくり」と同じです。

もし、会社の組織・チームとして

●機能が低下している
もしくは、
●機能不全に陥っている

が問題になっているならば、

上記の観点で重ね合わせて見ていくと、
「何が欠けているのか」が理解できると思います。

コンサルの経験上、
組織・チームの機能に問題を抱えている会社の場合、

●戦い方(方針)が不明確
●約束事(ルール・規律)が機能していない(もしくは無い)

というパターンが多いです。

それにより結果として、「組織・チームづくりが上手くできていない」ということになります。

ただここが分かれば、

●戦い方(方針)を明確に定め伝える
●約束事(ルール・規律)を見直し、メンバーに徹底させる

という対策をとれば良いということになります。


※補足、会社では、
●戦略 マーケティング・ターゲット、選択と集中
●戦術 戦い方=戦略展開具体策、方針
●戦闘 戦うルール・決まり事=客への具体的な対応
となります。


モノゴトを別の角度・視点から多面的に見ると、これまで見えていなかった事が、ハッキリと、いろいろと、理解できる事が多いです。

「サッカーから見る~」は自分の視点の補強には、意外と役立ってます。※こういう視点は、まだ他にもあります。

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No.202 人の能力は掛け算で伸びる。

人の能力は掛け算だ。

こんなことを感じる機会があります。

■ Aさんの事例

どういう事かというと、

ある会社でAさんという人がいたとします。

仕事の経験はそこそこしている。良いところはあるんだけど、、、
何故か、社内でなかなか目が出ない。

しかし、、、あるとき人が変わったように活躍し始める。

それも周囲の予想を大きく越えて。。。

こういう事は、クライアントとの仕事において人が成長していくケースとして幾度か見てきました。

その都度「どうして、いきなり、、、」と、
いつも考えていました。

■ コンサルの現場における人材育成

自分もコンサルタントとして、クライアントの社員が力を発揮できるよう、勉強会や教育などで人材育成のサポートをします。

ただ教育をやったからといって、すぐに個人の能力が伸びていくかというと、、、それは分かりません。

能力が伸ばせるよう、基本的な知識の習得や気づきを促すためのプログラムを組み立て、成長の確率を上げることには貢献できていると思います。

現に教育を受けた後、なんらかの気づきがあって、仕事経験と自己学習を重ね、管理職や役員になられた方もいたりします。
「教育を受けた方の動機づけをサポートできた」と自身が感じられる機会です。

教育は、

●仕事をやる目的をハッキリさせる
●レベルアップにむけた次のステップを明確にする

など、行動に結びつけていく【動機づけ】になります。

しかし、それは一過性のモノに過ぎず、
その後の本人の意欲・努力の持続がカギになります。
本当に個人の能力が伸びるかどうかは、その人の仕事経験と知識の向上への意欲・努力によるところがやっぱり大きい、というのが自分の考えです。

しかしながら、
「どういう条件が獲得できれば、人の能力が伸びるのか」は自分自身のコンサルの仕事上の研究テーマでもあります。

■ 能力が伸びるメカニズム

いろいろと考えた結果、
「能力は掛け算なのだ」という結論となりました。

例として、Aさんの能力が下記で示されるとします。

【Aさんの能力】は【S1】と【S2】

 ※Sはスキル

仮に【S1】が「パソコン操作」、【S2】が「分析機器の知識と操作」とします。【S1】と【S2】のスキルは、これまでの仕事で獲得してきました。

この【S1】と【S2】により、分析機器から得られたデータを元に、パソコンを使ってデータ加工し、更に違う角度から分析・結論をだす解析力【S3】が生まれます。

【Aさんの能力】=【S1】×【S2】=【S3】

このように掛け算によって新たなスキルが得られます。
更にスキルを追加していくと、例えば【S4】を新たに獲得すれば、また別のスキル【S5】が生まれることになります。

【Aさんの能力】=【S3】×【S4】=【S5】

更に、、、

【Aさんの能力】=【S5】×【S6】=???

個人のキャパによって、身に付けられるスキルの数は差があります。それがたくさんあれば、掛け算の要素の数とそのパターンはどんどん増えていきます。

これが「能力が伸びるメカニズム」だと思います。

ということは、能力を伸ばすには、
「より多くのスキルを身につけた方が良い」ということになります。

■ 能力の開花とは?

では、人の能力が開花する=最大化する とはどういうことでしょうか?

一番重要なこととして、その人にとって「キーとなる固有のスキル」があり、それは「すべてのスキルを統合し、最大の力を引き出すスキル」だと考えています。

それは、人によって異なるモノです。
もしかしたら、それは「注意力」のように意識強化のスキルなどかもしれません。

ただ「個人ごとでそれがなんなのか?」
を特定する術はありません。

もしかしたら、いつの日か、それをも特定する方法論がつくられるかもしれません。

人の能力は掛け算で伸びる。その法則は人により固有のモノだ。

それが分かれば、
【本当の能力開発】ができるようになることでしょう。

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No.201 会社の「人と仕組み」を考える

■ コンサルの現場にて、人と仕組みを考える

コンサルの仕事で、
会社の「人と仕組み」について考えることがよくあります。

A社 人間関係が良く、コミュニケーションが活発な会社(人の連携レベルの高さで業務が回っている会社)

B社 仕組みがしっかりしていて業務効率が高い会社

これらは、いずれも会社の特徴で強みと言えます。


ここで、
下図「コミュニケーション × 仕組み」を見てもらいます。

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どの会社でも、この2軸から「今の会社の状態がどうなのか」を見ると、図のどこかにプロットできると思います。

わが社は、

・仕組みのレベルが高いのか、低いのか。
・コミュニケーションのレベルが高いのか、低いのか。

ということが分かれば、客観的な見方で会社の状態を考えていくことができます。

多くの会社を見てきた経験から、

仕組み・コミュニケーションの高低は、組織の状態がどうなのか?

を示すと考えています。


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■ ①「コミュニケーション・仕組みレベルともに高い」

おおよそ「組織活性+効率化」が果たされています。

仕組みが整備されつつ、人を上手く活用しています。
また仕組みだけに振り回されることなく、コミュニケーションも活発にとられています。

このような会社は組織が活性化されており、もっと良い成果を上げるための様々なアイデアも出やすい状態になっています。

これは、目指すべき「理想の姿」と言えます。


■ ②「コミュニケーション・高、仕組み・低」

仕組みは十分ではありませんが、コミュニケーションは活発です。
人の力(マンパワー)で業務が回っている状態です。

マンパワーで成果が出ているのは良いことです。
仕事してる人もそれなりに満足感があると思います。

しかし、これは「特定の人・頼みで業務サイクルが回っている」状態でもあります。

重要なキーマンとなる人に何かあった場合、どうなるか?
一気に業務が滞ることになります、そのリスクが内在しています。


■ ③「コミュニケーション・低、仕組み・高」

仕組みは整っています。でもコミュニケーションは???

こういう会社は元気ないです。

仕組みのおかげで、業務遂行上のミスは少ないです。
ただ、業績の伸びは停滞しているケースが多いです。

また仕組みはお客さまのニーズに対応させ、常に改善・レベルアップしなければいけませんが、日常のコミュニケーションレベルが低いため、なかなか着手できていなかったりします。

人へのアプローチ・活性化策が必要です。


■ ④「コミュニケーション・低、仕組み・低」

両方とも低い、そんな会社あるのか?
と言う方もいるかと思いますが、、実際にあります。

規模が小さい会社は、どうしても属人的なコミュニケーション・業務の進め方になりがちです。
そういう会社は業績の伸びは頭打ち、もしくは低下の一途を辿っていることが多いです。

こういう会社の経営者の方がよく言うのは
「うちにはできる人がいないから、、、」です。

でも本当はできる人は存在するが、経営者が使い切れていないだけ、というケースが多いです。
経営者本人が、コミュニケーションと仕組みづくりに対する意識・知識ともに低いから、人も使い切れていないのが実態です。

このような会社がまずやることは「人づくり」です。

間違っても人のレベルを考えずに「仕組みづくり」から入ってはいけません。消化不良を起こすだけです。
「仕組みづくり」は、人をある程度育てた後にやることです。


■ まとめ

コミュニケーション・仕組みについて「これだけ強い方が良い」というのは厳密には定義できません。
しかし、それぞれが一定レベル以上にあることで、それぞれの相互作用がはたらくのだと思います。

良い会社ほど、仕組みとコミュニケーションのバランスが絶妙であるケースが多いと言えます。

コミュニケーション・仕組みがどの状態にあるか?

それをはかった結果、
「どのテーマから始めるか」は会社により様々です。

ただ会社が良くなる道筋は、必ず見つかるはずです。

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No.200 事実前提から価値前提の経営 ~勝ち残る会社とは?~

■ やっと200回です。

前段ですが、
このブログも、やっとのことで「No.200」です。
ココまで長かったです。

しばらくの間、書いてませんでした。

エネルギーを他のアウトプットにかけていて、サボりました。
※できる人はそれでも書くので、完全に言い訳ですが (笑)

これからは本当に「書きたくなったら書く」とさせていただきます。

また、200回を境として「です・ます」の表現にします。
理由は、過去の投稿を自分で見直していたら、
「なんか違和感ある」と思ったので 。

今回は「事実前提と価値前提」をテーマとします。

長い文章を読むのはイヤだという方は、ココからは読まない方が良いかもしれません。そこそこ長いので。

ただ、経営している人にとっては、大事なことを書いています。

また自分の今の考え方を示し、これまでのブログ200回までのまとめでもあります。

■ 世の中には赤字会社がたくさんある

本題に入る前に、「世の中のおおよそ7割は赤字会社」という事実を理解する必要があります。

● 赤字会社の実態を知る

平成24年2月時点で全国にある事業所数は「412万 8215箇所」です。

その内で「約4割強」が法人企業と言われており、
そうすると「法人企業数は約170万社」ということになります。
(個人事業主数は 約240万箇所)

「平成24年度分法人企業の実態(国税庁・会社標本調査)」でみると、赤字企業の割合・数は調査法人全体(253万5272社)の 70.3% 177万6253社 となっています。

2014年時点では「全体の約7割の会社が赤字」というのが現状です。

企業規模でみると、赤字会社の割合は異なります。

参考まで、2015年度の「大企業と中小企業の経常利益総額の差は、19兆円」とのことです。これはアベノミクス前のデータの約2倍の数字です。(2012年度 10兆円)
※全体の数字はプラスですが、この中に赤字会社が多く含まれています。

単純に考えると「以前の2倍に利益格差が拡がった」ということです。
収益力は、大手・中堅企業は高く、中小企業・小企業は低くなる傾向があります。

これでみると、中小企業・小企業の赤字会社率が高く、全体の構成比を占めていると思われます。

● 会社の倒産とは?

あまり考えたくはないキーワードですが、会社の倒産データを見ます。

2015年の全国企業倒産(負債総額1,000万円以上)は8,812件、負債総額は2兆1,123億8,200万円です。
全体では負債1億円未満の構成比が71.7%(6,326件)を占めています。例年でも小規模倒産が多い傾向にあります。

例年、約9,000件ほど倒産します。
事業所総数を410万件とすると、倒産率は 0.2% です。
率で見ると小さいですが、件数では多いです。
毎年、事業所が約1万件できて、1万件弱が倒産・廃業します。

また社歴で見ると、創業から3年以内に約70%の会社が倒産します。
10社のうち3社しか生き残れないということです。
1年以内の倒産が30~40%、10年以内は約90%と言われています。

「社歴が浅い会社」の倒産数が多いのは例年変わりませんが、
最近では「老舗倒産」なんてケースもあります。
老舗企業とは社歴が100年とか長くやっているような会社です。

人間でいう「熟年離婚」に近い感じでしょうか?
要するに「マンネリになって飽きられて終わり」ということです。
会社の場合、飽きるのは客です。

倒産とは「資金ショートのときに資金調達先が無くなる」場合に起こります。

以上から分かることですが、

会社は簡単に倒産します。

何もやらなければ、特徴が無ければ、存在価値が無ければ、高い確率で倒産し、市場から消えます。

ただ赤字の会社が多くても、倒産数がそれに比していない理由は、金融機関・日本政策金融公庫などの融資により、資金ショートが回避されているからです。
現状の金融機関などは、積極的に融資をしてくれます。ただ市場全体が冷え込むと逆に消極的な姿勢になり、そのときに倒産企業数が増加していきます。

倒産企業数だけでは計れない、「実態は赤字会社が多い」という事実を理解することがポイントとなります。

■ 事実前提と価値前提の経営とは

さて、ココでやっと本題に入ります。

そもそもの言葉の説明をします。

●「事実前提の経営」について

「事実前提の経営」をやる会社は、
「事実を元にすべてに対応する」のが基本です。
「問題が起こった場合は改善してレベルアップしよう」という経営です。

これ自体は良いことです。何の異論もありません。
世の中の会社はほぼこういう会社です。

安定して既存顧客からの売上を確保できており、日常の業務レベルのマイナスな点を改善できれば、一定レベルの業績を上げることができます。そういう会社はこのスタイルで良いと思います。

ただその反面で「事実を元に対応している」が故に、

何も起こらなければ、顧客が(何かあっても)何も言ってこなければ、自社で異常を感知できなければ、どうなるか?

気がついたら会社がレベルダウンしていて経営状態が大変なことになる、という可能性もあります。

実は「老舗倒産」のケースは、ほぼこのパターンです。
「長い間、悪い意味でそのままで変化できなくなって倒産」という感じです。

「事実前提の経営」は、経営や管理を担う人の「事実や変化に対する感知センサー」が鋭敏にはたらくか、素早くアクションできるか、が重要なポイントになります。

●「価値前提の経営」について

「価値前提の経営」とは、「会社のあるべき姿」を細部まで描き、企業価値を高めていく経営です。

企業価値とは「会社の存在価値」を指します。

世の中にはモノが溢れています。

そのモノの選択肢が増えれば、おのずとユーザーが望むレベルは高くなります。

こうなると「客が価値を理解し、選ぶ」という流れが強くなります。

ということは、会社のやることは「選ばれるモノを提供する」ことになります。

ただココには大事なポイントがあります。
ただ「選ばれるモノを提供する」のみでは、多くのライバルとの競争となってしまいます。

ライバルとの競争を回避するには、
会社の固有の特徴を示す「独自性があること」がポイントになります。

まとめると、
「独自性のある商品・サービスを磨き、価値を提供し続け、顧客からその価値を認められることを全ての規範にする」

これを追求するのが「価値前提の経営」です。

「価値前提の経営」をやる会社は、新しい客の開拓や新しい市場の創造を果たしています。

参考 「組織と人の革新」

■ 事実前提と価値前提、どちらの経営スタイルが良いのか?

どちらの経営にも良い部分があります。

経営は現実を考えなければいけない部分が多いです。

また価値はその会社の特徴を示します。

ただ、この1点のみを考えれば答えは明らかになります。

「会社としてこれからも勝ち残ることができるか?」

この点を考えれば、おのずと答えは出ます。

価値前提の考え方ができる会社の方が、
「勝ち残る可能性が高い」と考えます。

事実前提から価値前提の経営へ

経営の基本的な考え方を価値前提にシフトすることで、
未来を創ることができる会社へと変化していきます。

以上から、自分は変化への強い意志を持った会社をサポートしたいと考えています。

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No.199 会社を継続するためのネクストステージを考える

●企業30年説を考える

「企業30年説」という言葉がある。

これは「技術革新などでビジネスモデルが古くなり、そのモデルの転換ができないと30年程度で企業寿命は尽きる」という説だ。

過去の成功・失敗の記憶に引きずられ、変化への対応が遅れると、ビジネスモデルは陳腐化していく。
時代に取り残されれば、高い確率で市場から淘汰される。

市場での成長・発展~衰退のサイクルを考えた場合、おおよそ30年くらいの周期となるケースが多く、それが「企業30年説」の由来である。

ただ、現在の世の中の変化のスピードをはかると、もはや「30年」というサイクルは過去の話となりつつある。

●勝ち残る会社とは

多くの会社がマーケティングを主体としたビジネスを進展させ、競争環境は更に激しいモノとなっている。

企業規模の大小の差で施策のポイント・レベルは違えど、各社にとってマーケティングは最も重要なツールとなった。
マーケティングに強い会社は、勝ち残るための最大の条件を有していると言ってよい。

その中でも最後まで残るのは、
「自ら意思を持って市場の変化をリードする会社」
「他がやらない分野で競争力を発揮し続ける会社」

いずれかだろう。

いずれにおいても「明確な意思を持つこと」は、会社が生き残るための共通のポイントである。

●会社のネクストステージを考える

・業界の未来の展望をはかり、会社の変化・対応の必要性を認識する。

これは、どの会社でもやっていることだ。

しかしながら、ココから2通りに分かれていく。

1.変化のために、現状の問題解決を継続することで会社のレベルアップをはかっていく

2.”会社の到達点=あるべき姿” をつくり、現状とのギャップを認識し、課題設定・アクションしていく

「どちらが勝ち残れるか」を考えると、2の方が可能性では高い。
何故なら「先を見る」意識がより強くなり、狙いと具体性が加わり、アクションの質が異なってくるからだ。
人間の行動は、「どの方向に、どれくらい進めばよいか」の見通しがハッキリしている方が具体化しやすく、到達する可能性も上がる。

“会社のあるべき姿” を考えることは、「会社を継続・発展させていくためのネクストステージを考えること」である。

このテーマは、業績が安定している会社ほどよく考えている。
業績が安定しているが故に、先の事を考える余裕があるとも言えるが、安定している会社ほど「未来永劫まで安定が続くことはない」ことを自覚している。

業績が不安定な会社は頭では分かっていても、実際のアクションは伴わず「それどころではない」「今がすべて」となりがちである。
このような会社が多いのも事実だが、その傾向が強すぎると「要注意」である。

冷静に考えてみても「ネクストステージを考え、活動している会社」の方が生存率は高くなるだろう。

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No.198 新人育成からみた会社の風土を良くするポイント

●新人の離職率の現状と会社が考えること

毎年4月に新卒の新入社員が入社し、そろそろ1か月が経過する。
少しづつ会社環境や仕事の理解が進んでいく頃である。

期待されて入社した新人はまだ何にも染まっておらず、”無限の可能性”を秘めている。
新人は白にも黒にもなる。「活かすも殺すも会社次第」というのは今も昔も変わらない。

今後の若年労働力の減少を考えれば、会社としては新人をキチンと教育して戦力にしていかなければいけない。

「新人の3年以内・平均離職率」の例年平均データを見ると、大卒で約3割、高卒で約5割、中途入社で約7割 である。(厚生労働省・統計)

データ上では離職は一定レベルで必ず起こることだ。
離職理由の上位は「給与への不満、仕事のストレス、将来性・安定性への不安」など個々で様々だが、総じると「理想と現実のギャップによる離職」ということが見えてくる。

世の中が複雑になっていることで、以前よりも”モラトリアム=自分に対する考え方が定まっていない”という新人が多くなっているのも事実であり、それも離職が増える理由である。モラトリアムの人は、”離職という結論を簡単に出したがる”傾向にある。

ただ、すべての会社がデータ通りかと言うと、そうではない。
入社3年経過しても離職はほとんどなく、新人の戦力化が当たり前にできている会社もある。

離職する新人の思考にも原因はあるが、離職率が高い会社の実態を探ると、

・新人が自分の範疇で勝手に理想を描いて、現実とのギャップを感じ、勝手に離職する。
→会社は後追い対応に終始するだけ、実際は何もできていない。

・会社全体に新人への指導方法の一貫した考え方がない。
→新人の不安を解消できないまま、時間のみが経過する。

といった「会社の新人への指導の考え方・方法の確立不足」という環境面の問題を原因とするケースも多い。

これを踏まえると、会社が新人に対して、

基本的な考え方と現実をキチンと教えて理解させ、ギャップを感じたとしても確実にフォローする

が指導上でやるべき重点ポイントである。

新人・初年度は、”仕事に対する考え方の基礎”を養い、”仕事のやり方の基本”を習得する期間である。

「仕事で通用する一人前のスキル」を習得させることは大事だが、「仕事を続けていくための考え方の基礎」も身につけさせないといけない。

●新人指導担当が念頭に置くこと

新人にとって、初年度からすでに「成長へのわかれ道」が潜んでいる。間違った道へ進まないよう気をつける必要がある。

新人が伸びるためには、まずは基礎能力を高めさせないといけない。

そのためには、
「最初に教えてもらう人が誰で、仕事人としての基礎をどう養うか」は大きなポイントだ。
大事なことをキチンと教えてくれる人に出会えれば良いが、そうでないと本人にとっては不幸である。

ということを、最初に教える人は肝に命じて、責任を持って新人指導にあたらないといけない。

●指導において大事にすべきポイント、大事にできないと会社はどうなるのか

仕事の「能力の構造」を考えてみる。 ※これは新人に限ったモノではない。
「能力の構造」は、以下の様に表すことができる。

<能力> = 【①知識】 × 【②技能】 × 【③態度】

①知識・②技能はどの会社でも仕事の基本スキルとして養わさせる。
しかし、新人の初年度で大事なのは、③態度能力 を高めさせることである。

ここが弱い人は何を教えてもほぼダメである。
例えば、いくら①②を高めても、③がゼロなら新人が望まれる方向で成長することはないということである。
態度能力に対する教育をキチンとやり切れていないケースが増えていると感じる。

態度能力を高めさせる上で、必ず教えるべき3つのポイントがある。

①必ず返事をさせる(挨拶も含む)
②整理整頓の基本とその本質を教える
③感謝すること、それを相手に示すことを教える

上記は、仕事の基本として根源的な行動のポイントである。新人にはこの3点のみキチンと教えるだけで、しばらくは伸びていく。ここに仕事の本質があるからだ。

表面的なコトのみ教え、その本質を教えない会社が多くなっている。
仕事の本質を大事にしない会社、そういう会社では上の3点を大事にしていないケースが多い。
そもそも先輩社員が疎かにしてやらないことを、新人がやるはずがない。

“悪い流れが定着してしまっている会社”が、良くなることは無い。

3点を新人にキチンと教えない会社が、終局的にどういう状態になるか、風土がどうなるか。

・一方通行のコミュニケーションが多く、情報発信した人へのフィードバックが極端に少ない = 組織で本当に必要とされるコミュニケーションができない。

・会社のモノや情報が整理できない、判断や優先順位づけなどができない。”考え方の整理整頓”ができる人が少なく、まとまらない。

・相手への敬意が薄く、人を大事にしない。→会社・組織が表面的で希薄な人間関係になる。

これは自分がコンサルの現場で見てきた会社の実態である。
※この段階からコンサルがスタートすることが多い。

こうなると、会社・組織は完全に「不活性」で、業績を上げることが難しくなっていく。

絶対に人の育成・指導を疎かにしてはいけない。

●新人指導を風土づくりの機会とする

新人の指導に戻る。
もし上記のような会社で、新人が働くとしたら、それはかなり不幸なことである。ただ現実には増えている。
先輩社員など上の人間が手本となり、大事なことを示せなければ、新人を育てるのはまずムリだ。離職率が悪くても、改善は進まないだろう。

“新人を育成すること”は”会社の風土をより良いモノにする、刷新する”機会と捉えないといけない。
新人がまともに育ち、会社の戦力が上がる会社は、人を育てる考え方と方法論が定まっており、その環境が整っていると言える。

その考えをつくり、キチンと環境整備に取り組むことで、”人を活かせる良い風土の会社”が実現することだろう。

株式会社シーアークスHP

No.197 問題解決力が高い会社のポイント

●会社でよくあるケース

社内でトップを含め複数の人間が集まり、打ち合わせを行っている。ここでなんらかの結論を出さないといけない。
求める結論は会社全体=自分たちにとっても重要な事であり、互いに意見を出しつつ最善の答えが求められる。

しかしながら、議論にもならず、一向に結論は出てこない。明らかな準備不足が伺える。

トップはイライラして、
「あなたたちはどうして答えが出せないんだ。結論を出す気があるのか? もっと真剣に考えろ!」

さて、このケースで答えは出るのか?
この時点でメンバーたちは「答えを出せないこと」が”当事者としての大きな問題”と認識できていたのか?

トップのプレッシャーで、いずれは無理やりにでも答えは出るだろう。

しかしながら、このような会社が今後も成長・発展できるかは、このケースをみる限りでは疑問だ。

おそらく、他の場面でも「問題解決のほとんどをトップに依存する」のが延々と続くだろう。

チームではなく、集団として”ただ集まるだけを繰り返す”なら、会社全体としての問題解決力が上がることはない。

●どうして問題解決力が上がらないのか?

「問題解決力」そのものに問題を抱える会社のケースを考えてみる。

「個々の考える基礎能力が低い」で結論づければ、この問題は永久にクリアできない。

基礎能力がずっと低いままなんてことは、本来ならばあり得ない異常な事である。

このケースでは、会社としての問題解決力が上がらない「根本的な問題」がある。

下記が、原因のほとんどである。

①細かいことまで含めて結論のすべてを特定の上席が出している。
→統制という意味では良いが、下の依存度がより高まる。

②下が意見を出しても、常に上から正解とされない。
→下には「意見を出してもムダ」という心理ブロックがかかっていく。
→そのうち、意見を出すくらいなら指示や答えを待った方が良いという消極的な姿勢が強くなる。

③いつしか下は考える事が少なくなり、思考レベルそのものが上がらない。
→結論を出す実体験・経験値が蓄積されない。
→役割・責任への意識も低いままで存在価値も薄れる。

④上もあきらめて考えることを求めなくなる。
→上は指示・命令とそのチェックだけを繰り返す。

組織の成熟度が低い段階では、「トップダウン型の意思決定スタイル」の方が組織は一貫した動きをとりやすい。
しかしながら、このスタイルは度が過ぎると組織の成熟が進まなくなる弊害もある。
トップ・上席は「人に任せることができなくなる(下のレベルが低いからという理由で)」
下位者は「指示・命令に慣れ、受身スタイルで考えることをしなくなる」 などである。

成長する会社にしたいのなら、「トップダウン+ボトムアップ・フォロー型」へシフトチェンジし、「問題解決力の高い会社」の下地づくりが必要だ。

●問題解決力の高い会社の特長

前述とは別の会社では、こんなことがあった。

メンバーの1人が、議題への結論とその結論に至った裏付け資料・データを持って会議に参加し、意見をキチンと述べた。
※資料・データの持参は指示された訳ではなく、「必要性」に対する当人の価値判断による。
その材料をもとにメンバー皆で議論がスムーズに進み、良い結論を出せた。(議題の難易度はソコソコ高い)
この人はメンバー内で最上位者ではない。社内でも常に忙しい。
「本当に忙しい人」ほど自身に課せられたテーマを真剣に考えるモノだ、とあらためて感じた。
この会社ではこの人に限らず、同様の行動をする人が多い。
「自分で考えて事前準備する」のが「基本」なのだろう。

「問題解決力が高い会社」で働く人の特長を打合せのケースに当てはめて示す。

①メンバーは議題テーマに対する目的・目標への意識が高い。
(大前提として目的・目標を理解できている人が集まっている。)

②それぞれが答えを出すための事前準備をキチンとする。
(事前の情報収集、コミュニケーション・調整)

③各自が事前準備のもと、打ち合わせを行うため、納得できる結論が必ず出る。
結論を出すことにこだわる。その場で結論が出ない場合でも、必要となる情報を確認し、期限を定める。

④ ①~③が当たり前ように習慣化されている。

上記が前述の会社とは大きく違う。

「問題解決力の高い会社」は、目的・目標への意識が高い人が集まり、求める答えがキチンと出る。

その最大のポイントは「個々が考えて答えを出すことが習慣化されていること」にあり、「考えるための環境づくり」がなされている。

習慣化を目指して社内のあらゆる場面でトレーニングが進められると、どんな議題であっても「考える良い癖」ができる。

「強い会社=問題解決力が高い会社」を目指すなら、環境を整え、本当の意味で「考えることができる人」を育成していく必要がある。

株式会社シーアークスHP

No.196 状態の悪い会社が復活するための最重要テーマ

会社は組織と人で成り立ち、
知恵と力を結集して発揮させるところに意味がある。

「どうすれば上手くいくのか」を考えるとき、「集団とチームの違い」を考えることから始めたい。

集団は「ただ人が集まっている」だけ。そこに共通の考え方や方向性は無い。

チームは「同じ目標を持ち、成果を上げようとする人たちの集まり」である。

この2つの言葉には、これだけ大きな意味の違いがある。

更に組織を考えると「チームごとで役割・機能を定め、チーム間で連携することで最大の成果を目指す集まり」である。
組織の「あるべき姿」と言える。

以前は「チーム」と言えたが、何らかの原因で「集団」にレベルダウンしてしまうことがある。
連携機能が低下するパターンだ。

その兆候が見えたなら、
「集団・チーム+組織の定義」を社内で再確認することだ。

「その意味が本当に理解できているか」である。

「その意味すら、考えなくなっている(麻痺している)」なら、かなり重症である。

あらためてチーム力・組織力を回復させるための「3つの基本ポイント」を示す。

1.経営者=会社が意思を明確に示し、理解させる

2.目指す成果を定め、共有する

3.知恵を集め、主体的に行動し、成果を目指す

これは「組織を動かすための原理原則=基本プロセス」だ。

良い会社は、この流れが維持され組織の活力を生み出し続ける。

状態の悪い会社は、この流れに大きな問題もしくは欠陥を抱えている。
人間でいう「血管が詰まっている」状態で、1~3のいずれかのプロセスが機能不全を起こしている。

このケースでは、
「基本プロセスの改善・回復をはかること」
が当面の最重要テーマとなる。

よくあることだが、
「色々な事をやらなければ、、」と考えがちになるが、間違えてはいけない。やることが分散するだけである。

根本的な解決をはからないと意味がない。

そのポイントは、

「なるべくシンプルにすること」※捨てる勇気が必要

「理解・行動できるまで、辛抱強く、繰り返すこと」

が最も有効で、遠回りのようで近道である。

それができれば、必ずや組織は復活するだろう。

株式会社シーアークスHP

No.195 リーダーと管理者の決定的な違い

会社では、然るべき誰かによって「判断」と「決断」がなされ、モノゴトが動いていく。

●「判断」と「決断」とは

◇「判断」とは、基準に従って「良いか悪いかをはかること」である。
組織・チーム内で判断基準が共有化されていないと、人によって判断の違いが出る。そうなると高い確率で組織は混乱する。
ある程度のレベルで目的・目標への認識が一致していれば、それが判断基準となり、判断結果はおおよそ近いものになる。

◇「決断」とは、「意思を決めて実際に行動すること」である。
「決断」は「判断」と比較し、人により差が出やすい。

・大局が見えているか、そうでないか。
・短期的か、長期的か。
・自分を大事にするか、他者を大事にするか。など。

その人の視野・思考・価値観などの違いにより、決断の内容は良くも悪くも違ったモノになりやすい。

●会社で求められる存在

会社には「判断」と「決断」が常に必要とされる。

それによって、会社の「方向性とやるべきこと」が定められ、繰り返すことで前に進み続けることができる。

やるのは「意思決定者」である上位者だ。
上位者に必要とされる能力は「事実を正しく掴んで、判断ができること」である。

ただ「判断」のみでは「只の管理者」でしかなく、価値はそれほどない。

会社において、本当に必要とされるのは「決断できる人」だ。

会社の業績向上のために、問題解決のために、
「正しい判断のもと、決断=実際にアクションする」ことができれば存在価値は大きくなる。

それができれば「真のリーダー」であり、会社にとってかけがえのない存在となる。

「決断」できるかどうか、これが「リーダー」と「管理者」の決定的な違いである。

●「判断力」「決断力」を高めるポイント

◇拡い視野で会社の内外の状況を把握し、その変化の予測と想定を持つこと

◇判断の対象と着眼点を網羅し、それを基準となるよう明確に定義すること

◇判断基準をチームで共有化し、共通の考え方・モノサシとすること(より正しい判断ができるようになる)

◇判断基準をもとに、タイムリー=適時に判断すること
(判断すべきタイミングを外さない。判断を先送りにしない。)

◇会社が抱えるリスクを押さえ、危機認識を持つこと
(危機感が決断のトリガーになる)

◇「自分以外で結論を出してくれる人はいない」くらいの考えで、当事者意識を持つこと=自分が決断する覚悟を持つこと
(他の誰かが決めることを期待している、決断力は身に付かない。)

決断できる「真のリーダー」は、新しい価値を会社にもたらし、未来の業績を創る推進力となる。

「真のリーダー」が会社を引っ張り、良い会社が増えていくことを心から願う。

株式会社シーアークスHP