収益改善」タグアーカイブ

No.219 生き残るための収益構造の改革

■ 各社の収益の現状

2022~2023年に渡り、
「材料費高騰・調達難、燃料費・電気代高騰(→やや緩和)」に加え、これから「賃金ベースの引き上げ」、各企業のコスト上昇が続いています。
いまだコロナ前の業績に戻っていない企業が多く、「売上の回復」と「コスト上昇への対策」の二重の努力が必要な状況です。

政府は各企業に対し、物価高騰への対応→個人の負担軽減のため「賃金ベースの引き上げ」を求めています。
「賃金ベースの引き上げ」は大手が先行で決定しており、他社も追随する流れになっています。最近のアンケートでは”中小企業で6割超がベースUP予定”の情報が出てきています。
ここにきて「保険料の増額」の話も出ています。どこまで企業と個人の負担が大きくなるのやら。。。
※本音として、政府に一番に頑張ってほしいのは「物価高騰対策=企業および個人への支援、個人の保険・税負担の軽減」です。。。
※物価上昇率・約4%、電気代・ガソリン代の負担増を考慮すると”各社 7~10%の賃金ベースUPは必要?”と見ています。

度重なるコスト上昇により、一部のメーカーでは部品メーカーへの支援を始めました。
※一次メーカーに限定
(トヨタ:原材料高騰分の支援、ホンダ:電気代の一部負担)

おそらくですが、、、「各社のコストは高止まりが続き→当たり前レベルになる可能性が高い」と思われます。
こうなると、各企業においてこれまでに無い、根本的なレベルでの収益改善が求められます。

■ コンサルの「収益改善」では何をやるのか(これまで)

これまでもコンサルにて「収益改善」は取り組み、
過去に担当した企業での「収益改善」では、すべてにおいて成果を出してきました。
大変だったのは、金融機関依頼による経営改善案件でした。
「短期の抜本的な経営改善」が求められ、相当な労力・時間を要しましたが、なんとか改善できています。
(4年赤字→1年で黒字化、3年赤字→1年で黒字化 、10年以上・工場損益赤字→1年で黒字化 など)

「収益改善」は、個人がやる「ダイエットで減量+運動能力を上げる」に通じるモノがあります。
収益構造は「その会社の経営のやり方、経営体質」を表し、長年の習慣とも言えます。
例)客先の取引価格の基準、必要コスト、業務ごとに必要な人工数 など

「収益改善」とは、本質的には
「コストがかかるのが当たり前→捉え方と方法を変える」
ことです。
”コストがかかるのは仕方ない=外部の視点・客観的にみれば思い込みのケース”は多いです。


実際に「収益改善」でやることは、
(1)収入=売上を増やす
(2)コストを削減する(変動費・固定費)
利益レベルを上げる
が重点となります。

取組みのポイントは、
(1)収入=売上を増やす
①客先を増やす=新規開拓
②客先1社ごとの売上額を増やす=深耕開拓
③単価改訂→価格交渉する ※作戦・進め方のサポート
④上記および売上UPの阻害要因を排除する

(2)コストを削減する(変動費・固定費)
①個別原価(変動費・限界利益・固定費)の分析/ターゲットの抽出
※単品で儲けることができるか否か、できなければ 改善 or ヤメる
※儲かるアイテム(高利益率)の販促に注力する
②業務プロセスの分析→コスト削減/ターゲットの抽出
※ムダなプロセス・削減できるプロセスは無いか
③全社の変動費・固定費の削減/ターゲットの抽出
※削減できるアイテムはあるか


”長年・習慣化したこと”を変えるのは、大きな労力がかかります。
その取り組みの実態は”泥臭い作業の繰り返し”です。
「何が問題なのか」「何故、変える必要があるのか」「変えたら、どんなメリット・デメリットがあるのか」
これらの情報・データを整理整頓し、経営者・幹部を通じ、関与する社員を説得する作業です。
※注意点「会社の真の強みを削る」取組みは除外しています。
それをやると”単にコストダウンをやっただけ、会社の総合力は低下”になります。

取組みの過程では、長年やってきたことを大きく変える訳ですから、当然ながら”社内の様々な抵抗”があります。
しかしながら、”変えなければ会社の存続は無い”と理解されれば、”会社は必ず進むべき道を見つける”流れになります。
この段階にくると”改善の方向→総力を結集”に変わり、成果に向けたサポートに注力するだけです。
”絶対に成果が出る””会社の生命力は強い”と、感じる場面でもあります。

■ 現在、収益改善はやれるのか

しかしながら、今回の各社が抱える状況は、、、
未知の領域であり、かなり難易度が高いです。
各社の収益悪化の大きな要因が、”メイン商材の収益力の低下”であるからです。
今後・メイン商材の需要回復が見込まれるのなら良いですが、そうでなければ「不足分カバー=異分野の新規獲得」も必要になります。

自身がコンサルをやるにしても、やり方・着眼点を大きく変えないといけません。
※ちなみに「コロナ前から継続サポートしている企業は直近で単年黒字化」できています。かなり苦労しましたが、、、
→「どんなことをやったのか」 取組みを知りたい方は弊社までお知らせください。

早く各社が復活の道筋を見つけ、全体が活性化する流れが生まれればと思います。

■ 株式会社シーアークス