組織と人の革新がなぜ必要なのか。
単純に言えば、企業が「環境適応」していかなければ生き残らないからである。
太古のむかし、地球上で一番強い生物は恐竜だった。
巨大な体でワガモノ顔で他の生物をも喰らい、最強の名をほしいままにしていたであろう。
それと比較すると、人類は弱く、恐竜の存在に怯えて生きる立場にあった。
しかしながら、気象環境の大きな変化により、恐竜は滅び、人類が生き残った。
両者の決定的な違いは、恐竜はただ己の欲望のままに他の生物を制圧することのみに神経が注がれ、本能のままに生きることだけが全てだった。大きな気象環境の変化へは対応する術すら知らなかった。
人類は「衣食住」の発想があり、住まいをつくり、暖をとり、食べ物も保存するなど知恵が働き、厳しい環境変化の中を生き延びた。
それから人類の社会は時代ごとに更なる発展をとげ、現在に至っている。
いまでは地球上で人類が最強の生物であると言ってもよい。
企業経営にも、これと同じようなことが言える。
国内の法人数は約180万社ある。
2013年の1年間の倒産社数は10,855社。
毎年1万社超の会社が倒産し、全体からみると約0.56%にあたる。
恐ろしいデータがある。
設立5年で約85%の会社が廃業・倒産し、10年以上存続できる会社は6.3%、
20年続く会社は0.3%、30年続く会社は0.025%しかないという統計がある。
30年生き残る会社は、10000社中で3社程度ということになり、生存率は極めて低い。
これがすべてを物語っている。
環境変化は経営の場面で目まぐるしく起こる。
その変化を捉え、知恵を働かせ「環境適応」できた企業だけが生き残る。
その知恵を出し、行動するのは人であり、組織がいかにそれを実現できる状態にあるかということに懸っている。
また環境変化を自らのことと捉えることができる社員がより多くいた方が「環境適応」し、「企業の生存率」を上げる可能性が高まる。
そのためには”組織と人が革新し続けること”が必須となってくる。
”革新”とは「あるべき姿を明らかにし、現状とのギャップを捉え、新たな原理原則を確立すること」である。
会社の「あるべき姿」と「現状とのギャップ」について、個々が理解できていることが「経営革新」のための大前提となる。
常に「経営革新」する企業だけが生き残ることができる。