No.177 企業価値と経営の独自性

企業規模には大小あり、取引の相手、経営のやり方は様々である。

資本の状況を見ると、自社資本のみで経営している会社は中小企業には多い。
その会社の置かれた状況にもよるが、他社資本が入っているケースもある。
他社資本が入っている場合は、その比率により外部(他社資本先)からの力が加わる。
株式公開している企業は、株主への配慮の度合いが増す。

また取引の形態を見ると、
特定の会社の取引比率が高い会社、多数の取引先で分散している会社がある。

特定先に重点を置く方が良いのか、取引を分散させている方が良いのか。

特定先であれば、その取引先自体の業績動向に影響される。取引依存率が高い=業績影響度が高いということである。
その会社の業績が良ければ自社業績は安定するが、業績が悪ければ自社も一気に不安定になる。

多数の取引先を抱え、分散させているケースはどうか。
多数の先からのオーダーへ対応するのは労力が必要とされる。ほぼそこに力を注がなければいけないケースが多い。
その度合いが過ぎると、完全な「下請け体質」に陥っていく。
ただ、1社の業績動向に自社全体の業績が影響される確率は低い。分散されていることは取引上のリスクヘッジであると言える。

昨今では、「企業価値の発揮、経営の独自性の確保」が、”生き残りへの道”だということはよく言われる。

ただこれを進めていくには、取引形態やそのバランスを考えていかなければいけない。

「経営の独自性」を確保するためには、取引先の影響力を下げなければいけない。
1社依存率を減らしていく、などである。

「企業価値」を磨くためには、下請け体質からの脱却が必要となるだろう。
独自性を磨くための営業・技術・サービス改革などが必要とされる。

様々な業界でみても、「価値ある企業」のみが生存していけることは共通項である。

一朝一夕ではいかないが、会社を未来につなぐためには、各社が取り組むべきテーマである。

株式会社シーアークスHP

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