No.199 会社を継続するためのネクストステージを考える

●企業30年説を考える

「企業30年説」という言葉がある。

これは「技術革新などでビジネスモデルが古くなり、そのモデルの転換ができないと30年程度で企業寿命は尽きる」という説だ。

過去の成功・失敗の記憶に引きずられ、変化への対応が遅れると、ビジネスモデルは陳腐化していく。
時代に取り残されれば、高い確率で市場から淘汰される。

市場での成長・発展~衰退のサイクルを考えた場合、おおよそ30年くらいの周期となるケースが多く、それが「企業30年説」の由来である。

ただ、現在の世の中の変化のスピードをはかると、もはや「30年」というサイクルは過去の話となりつつある。

●勝ち残る会社とは

多くの会社がマーケティングを主体としたビジネスを進展させ、競争環境は更に激しいモノとなっている。

企業規模の大小の差で施策のポイント・レベルは違えど、各社にとってマーケティングは最も重要なツールとなった。
マーケティングに強い会社は、勝ち残るための最大の条件を有していると言ってよい。

その中でも最後まで残るのは、
「自ら意思を持って市場の変化をリードする会社」
「他がやらない分野で競争力を発揮し続ける会社」

いずれかだろう。

いずれにおいても「明確な意思を持つこと」は、会社が生き残るための共通のポイントである。

●会社のネクストステージを考える

・業界の未来の展望をはかり、会社の変化・対応の必要性を認識する。

これは、どの会社でもやっていることだ。

しかしながら、ココから2通りに分かれていく。

1.変化のために、現状の問題解決を継続することで会社のレベルアップをはかっていく

2.”会社の到達点=あるべき姿” をつくり、現状とのギャップを認識し、課題設定・アクションしていく

「どちらが勝ち残れるか」を考えると、2の方が可能性では高い。
何故なら「先を見る」意識がより強くなり、狙いと具体性が加わり、アクションの質が異なってくるからだ。
人間の行動は、「どの方向に、どれくらい進めばよいか」の見通しがハッキリしている方が具体化しやすく、到達する可能性も上がる。

“会社のあるべき姿” を考えることは、「会社を継続・発展させていくためのネクストステージを考えること」である。

このテーマは、業績が安定している会社ほどよく考えている。
業績が安定しているが故に、先の事を考える余裕があるとも言えるが、安定している会社ほど「未来永劫まで安定が続くことはない」ことを自覚している。

業績が不安定な会社は頭では分かっていても、実際のアクションは伴わず「それどころではない」「今がすべて」となりがちである。
このような会社が多いのも事実だが、その傾向が強すぎると「要注意」である。

冷静に考えてみても「ネクストステージを考え、活動している会社」の方が生存率は高くなるだろう。

株式会社シーアークスHP