■ リーダーにもマネジメントが求められる
リーダーという立場であっても、自分のチームを持てば「マネジメント」が必要となります。
「マネジメント」とは、
「目標達成に向けて、ヒト・モノ・カネ+情報を活用し、成果を出す」ことです。
今回は、イオンなどサービス業で行われている
「今日からできるマネジメント」を紹介します。
■ 事例・リーダーの一言マネジメント
あるお店にて、
1日中、忙しくスタッフが働いています。
Aさんはフロアチーフ = リーダーです。
あるとき、Aさんに「お店で新しい取組を始めて、定着させるというミッション」が与えられました。
その内容は、店を良くするためにはとても大事な事です。
Aさんは毎日忙しく、スタッフとのコミュニケーションやミーティングなどにもそれほど時間を割けません。
最近では、若い人など色々なスタッフが増えて、指導にはそれなりにエネルギーがかかります。
Aさんは考えました。
新たな取組を進めるため、その具体策をうまく徹底させるには、どうしたらよいのか?
Aさんは「一言マネジメント」をやることにしました。
● ある日、AさんとB君というスタッフがバックヤードですれ違います。
〈Aさん〉B君、この前説明したこと、今日はやった?
〈B君〉(しまった。。。やってない。)やってません。
〈Aさん〉やってね。
〈B君〉はい、すぐにやります。。。
● 次の日も、、、
〈Aさん〉B君、今日はアレやった?
〈B君〉やってません。。。(うわー。この人、しつこいなー。)
〈Aさん〉やってね。
〈B君〉はい、やります。。。
● それから、しばらく経って、、、
〈Aさん〉B君、やった?
〈B君〉今日はもうやってます。(言われる前にやってますよ)
こうして、新たな取組は店内に定着していきました。
定着レベルを確認し、Aさんは言うのを少しづつ抑えていきました。
■ マネジメントのポイント
Aさんは、毎日これを繰り返しました。言い方はキツイものではありません。ただB君にとっては、顔を会わせるたびに言われる毎日でした。
Aさんは、言い方はソフトにするよう気をつけながら、
「一言を言い続けること」にこだわりました。
一言を言い続けることで「スタッフへの意識づけと行動を促すこと」を緩やかに進めていきました。
リーダーがスタッフに何か新しいことをやらせる。
スタッフの側からすれば、それまでやっていないことは「余分なこと」です。
ただ「やっていないこと」でもずっとやれば、最後は「普通のこと」になります。
※ 部下・スタッフの人数が多いチームの場合、リーダーから指示のもと部下・スタッフ同士の「今日はやった?」という【毎日・相互チェック・声かけ】が有効です。
そこにリーダーがこだわる。
リーダーがやるチームのマネジメントの真髄とは、こういうことだと思います。
「こだわること」は、リーダーが人を動かすための最大のポイントの一つです。