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No.134 サッカー選手名鑑「ヨハン・クライフ」

ハリル・ジャパン発足記念(勝手に)

サッカー選手名鑑をシリーズ(不定期)とする。
(これも勝手に)

記念すべき第1回は、
空飛ぶオランダ人と称され、1970年代~80年代に活躍した「ヨハン・クライフ」である。

ヨハン・クライフは、オランダの名門チーム・アヤックスで、17才の若さでトップチームに昇格。
オランダ代表としても、それまでの常識を覆すような素晴らしい試合展開・活躍で、今も語り継がれるスーパースターである。

アヤックスのリヌス・ミケルス監督は、クライフのサッカー選手としての類いまれなる才能に惚れ込み、クライフ中心の特殊なスタイルでチームづくりを行った。

それが「トータルフットボール」である。
※ミケルス監督はその生みの親ということになる。

トータルフットボールは「30年先の未来のサッカー」と言われ、革新的なシステムだった。

当時はポジションごとで役割を固定し、スペシャリストでチーム編成するのが主流だった。

トータルフットボールは全く違う発想であり、その特徴は、

・全員攻撃・全員守備の3・4・3のフォーメーション
・選手は状況判断により、有機的にポジションチェンジを繰返し、最適なフォーメーションを形成する

トータルフットボールの理論はイタリアで生まれたが、実現するのは不可能と言われていた。

実現のための条件は、

1.攻守・全てのポジションができるオールラウンダーでメンバー構成する

2.全ての選手が戦術眼・状況判断力に優れている

3.リーダー(現場監督)による高度なレベルでの統率・コントロール

優秀な選手だけで編成しても、全体のパランスはかえって崩れ、強いチームにはならない。

1・2の条件は整えられたが、3の存在が確保できないでいた。

しかし、クライフの出現により、それが実現された。それも、かなり高度なレベルで。

クライフの率いるオランダ代表は、当時のサッカーのレベルを凌駕した。

一人の天才が「不可能を可能に変える」ことを現実のモノとし、オランダはワールドカップでも快進撃で勝ち抜いた。
残念ながら、最後の決勝でドイツに破れはしたが、ドイツをギリギリまで追い詰めた。

クライフのような、全てを一変させる選手は稀である。

でも個人的には、クライフのようなレベルの選手がまた現れてほしいと思っている。

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